高1生の1学期で、進学先がほぼ決まってしまう件

反対意見もおありでしょうが、私見を述べさせて頂きます。
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私は35年以上、高校生・大学受験生の指導に携わっています。
その経験から、次の事実は、ほぼ間違いありません。
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【高1生1学期と高校卒業時の成績は、85%以上、ほぼ同じである】
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ということは、高1生1学期で進学可能大学がほぼ決まってしまう、ということになるわけです。
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もちろん例外も15%近くございます。
しかし、たったの15%なのです。
その15%に、自分が割り込めるか否か・・・・。
それは高1生2学期からの努力によりましょう。
ただ、たったの15%ですよ。
どれだけ険しい道のりか、想像できないことはないでしょう?!
ここはゴールデンウィーク明けまで高校受験時の勉強姿勢を貫きましょう。
そうすれば良い意味での「85%の仲間入り」を果たせるでしょう。
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私は一貫して、上記の主張をしています。
すると・・・
「そんなに煽る必要はあるのか?」
「要するに煽って煽って、塾に来させたいだけなんじゃないのか?」
「高校生を徒に不安がらせるのはおかしいのではないか?」
という批判を(主に他塾の先生から)、受けたことがあります。
では私はその人に問いたいのです。
私がこんなことを言わなくても、実際に高1生の1学期から猛烈に勉強している生徒たちがいるのです。
彼らの努力をなんと考えるのでしょうか?
また、そうした彼らと同じ志望大学である生徒は、同じ時期に勉強に力を入れなくても良いのでしょうか?
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青春とは貴重な時間です。
部活に精を出し、友情を深め、恋人と睦み合うのも良いでしょう。
しかしながら志望大学に向かって一心不乱に努力する姿もまた、貴重で美しい青春の1ページであると、私は考えます。
実際、若者が真剣に学習する姿勢は、本当に美しいものです。
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高校生になったら、大いに青春を楽しんで欲しい、と思います。
しかし、自分の目標があって、それへの道が険しいのであれば、覚悟を決めて努力することもまた、大いに青春を楽しむことに他ならない、と私は考えます。
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ちなみに、なぜ順位(特に進学校の上位陣)の変動がないのでしょうか?
高1生の1学期に好成績を収める生徒は、同じように高校受験を経験しているにもかかわらず、すぐに真剣に学習を継続出来た生徒です。
こうした生徒が高2生・高3生になって「油断する」とは想像できません。
むしろしっかりと自己管理を継続し、ますます実力を強固なものとするでしょう。
高校合格後に「のほほん」と過ごしてきた生徒が、そうした上位陣に挑んでも勝てるわけが無いんですよ。
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しかし多くの高校生は「受かったばかりなのに、うるさいなぁ~」
「高3になってから頑張るから大丈夫だよ」などと言うのです。
親ももちろん、受かってホッとしてますから「まぁ、高2まではゆったりと」なんて言ったりします。
最近は学校の先生も、あろうことか塾の先生までもが、そうした風潮に迎合しています。
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せめて大人がきちっと方向性を示さないと、せっかくのダイヤの原石が輝きを失ってしまうんですよね。
私はそれが悔しくてなりません。
大学だけが全てではない、その通りです。
確かにその通りなのですが、あたら若くて優秀な才能を食い潰すような風潮には、怒りや無念を通り越して、もはや呆れてしまうのです。